AI(人工知能)& IoT

AI(人口知能)とIoT(モノのインターネット)について、少しずつ紹介していきます。

2019年12月

 「Python」から「Excel」を操作する場合は、「pip」「xlwings」をインストールする。依存パッケージとして「pywin32」と「comtypes」が必要だが、「xlwings」をインストールすれば同時に自動的にインストールされる。また、「Anaconda」の場合は標準で「xlwings」等利用に必要なものはインストールされている。

 逆に、「Excel」から「Python」を利用したいという場合は、「xlwings」をアドインすると「Excel」からマクロとUDF(ユーザー定義関数)で「Python」を利用できるようになる。UDFが使えるのは、Windows版だけでMac版には対応していない。

 新しいUDFを作成した場合には[Import Functions]ボタンをクリックすることで、UDFの情報がVBAの標準モジュールに登録されて、「excel」のワークシートで利用できるようになる。

 詳しい使用方法は、参考のページを参照のこと。
   将来的には、「Excel」に「Python」が搭載されると思われる。



参考(引用)
Qiita:ExcelにPythonが搭載?その後 - xlwings を使おう

 機械学習の一つである「強化学習(Reinforcement Learning)」にディープラーニングを組み合わせたものが「深層強化学習」。プロ囲碁棋士に勝利した「AlphaGo」は「深層強化学習」を応用したもの。

 囲碁の場合、勝負に勝つという指標はあるが、各局面においてどこに石を打てばよいのかの正解は分からない。このとき、盤面の状況を入力とし、どこに石を打てばよいのかを出力するニューラルネットワークを学習させるのが「深層強化学習」。

【深層強化学習の3つの使い方】
① 制御系
 センサーとアクチュエーターを持つ制御システムに対して、その制御ルールの構築への適応。
② 戦略構築
 囲碁の戦略を学習するなど。
③ バックプロパゲーションが適用できないシステムの学習
 ニューラルネットワークを学習させる際に用いられるアルゴリズムである「バックプロパゲーション(Backpropagation)」で学習できないシステムへの適応。

★バックプロパゲーション(Backpropagation)[誤差逆伝播法]
 (ウィキペディアより)
誤差を最小化して任意関数を近似するアルゴリズムは次の通り:
1.ニューラルネットワークに学習のためのサンプルを与える。
2.ネットワークの出力を求め、出力層における誤差を求める。その誤差を用い、各出力ニューロンについて誤差を計算する。
3.個々のニューロンの期待される出力値と倍率 (scaling factor)、要求された出力と実際の出力の差を計算する。これを局所誤差と言う。
4.各ニューロンの重みを局所誤差が小さくなるよう調整する。
5.より大きな重みで接続された前段のニューロンに対して、局所誤差の責任があると判定する。
6.そのように判定された前段のニューロンのさらに前段のニューロン群について同様の処理を行う。

 技術的に言えば、「バックプロパゲーション」はネットワーク上の変更可能な重みについて、誤差の傾斜を計算するもの。


【Deep-Q-Network(DQN)】
 深層強化学習の代表的な手法。Q学習(Q-Learning)における行動価値関数(Q関数)を、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)に置き換えて近似したもの。

 DQNの学習を収束させるための工夫として、「Experience Replay」と「Target Network」がある。

★Experience Replay
 エージェントが経験した過去の体験をreplay memolyに一定期間保存して置き、過去の経験をランダムにサンプリングして学習を行う手法。

★Target Network
 Q関数の更新の際に参照するネットワークを固定。この固定された過去のQ関数は、一定周期ごとに新しいQ関数に置き換えられる。

DQN
                     深層強化学習DQN(Deep-Q-Network)の構成図


【なぜビジネス応用がまだ実現できないのか】
 囲碁のプロに勝てる技術があるのに、なぜ人間の知的仕事を今すぐに代替できないのか。ひとつの原因は、深層強化学習のサンプルを使用する効率の悪さ。囲碁やゲームはPC上でいくらでもシミュレーションができるが、シミュレーターが存在しないようなビジネスドメインではサンプル効率の悪さがネックになり、深層強化学習の使用が現状では困難。

参考(引用)
Avinton:【機械学習入門】 深層強化学習の基礎

Qiita:深層強化学習のビジネス応用と、AIに自然言語を理解させる方法について

東芝デジタルソリューションズ:自ら成長するAIでシステムの最適化・自律化の実現へ

 IEEE[アイ・トリプル・イー](Institute of Electrical and Electronics Engineers=米国電気電子学会。)が定める標準規格。「Wi-Fi 6」の正式名称は「IEEE802.11ax」。呼称が「Wi-Fi 6」

「IEEE802.11n」「Wi-Fi 4」「IEEE802.ac」「Wi-Fi 5」

wifi6

wifi6_1


 最大通信速度は、「Wi-Fi 5」に比べ約1.4倍高速。実効スループット(条件のよい状態で通信したときの実際のデータ転送量)は、1.2倍を越える。

 「Wi-Fi 6」は、複数の機器が同時にWi-Fiに接続している状態でも、通信がスムースかつ高速に行えるようにするため、「OFDMA(Orthogonal Frequency-Division Multiple Access=直交周波数分割多元接続)」「MU-MIMO[マルチ・ユーザー・マイモ](Multi User Multiple-Input and Multiple-Output.)」という技術が使われている。

 「OFDMA」は、限られた周波数帯域を有効利用するための技術で、1チャンネルの帯域幅を複数ユーザーが分け合うことで、多くのデータを効率よく通信できるようにするもの。

 「MIMO」は、複数のアンテナを使って通信を高速化する技術。「Wi-Fi 4」の場合は、送受信が1対1でしか行うことができない「SU-MIMO[シングル・ユーザー・マイモ]」「MU-MIMO」では複数の端末と同時に通信が可能になる。最大接続数が「Wi-Fi 5」の4台に対して8台にまで増えた。

 接続する端末のバッテリーの節約に役立つ「Target Wake Time(TWT)」という機能も搭載している。

 今後、4Kや8Kのストリーミング映画、VRやARといった、Wi-Fiを介した大量のデータのやり取りが、家庭内をはじめ、駅や空港、スタジアムといった公共施設でも飛躍的に増えていく見込み。

 2019年9月に発表された「WiFi 6」、本格的に普及していくのは2020~2021年ごろと言われている。



参考(引用)
KDDI:次世代無線LAN規格『Wi-Fi 6』が丸わかり! 速度向上に加え、バッテリーの節約も

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